この「通訳者のしごと」では、実際の国際会議での状況、そこでの通訳者の役割、また、通訳になるために必要な勉強、そして、通訳のあり方・あるべき姿が書かれています。いずれも興味深い内容で、通訳する人の大変さと通訳するに至るまでの努力と知性、そして、通訳とは何かを垣間見ることができます。英語学習の観点からは多読の必要性、そして発音についての記載があります。
岩波ジュニア新書ということで、通訳の仕事を学生に紹介するにとどまらず、先生の英語の出会いや学生時代の留学についても書かれていますが、この本の内容を学生だけに限定するには非常にもったいなく、英語学習を続ける大人にも是非読んでもらいた内容です。近藤先生の文章は優しく綺麗で、失礼ながらさすが通訳者と感服しました。
通訳を目指している方はもちろん、全ての英語学習者にとって興味深い本だと思います。
この記事へのコメント