The First Phone Call from Heaven

あなたの亡くした大切な人から、ある日突然電話がかかってきたら? 「あの人の声が聞きたい。」「あの人ともう一度話ししたい。」そんな望みが叶えられたら、どうなるのでしょう? こんなありえないことが起こったとしたら人はどうするのか? そんなありえないことに"Tuesdays with Morrie"のMitch Albomが真摯に向き合った小説です。 人は人生においていろいろな悲しみや苦しみに出会います。愛する人を失うことはまさしく大きな悲しみであり苦しみです。そして、その悲しみや苦しみへの対応も人によって全く違います。 主人公、Sully Hardingも自分に襲いかかった悲劇とともに愛する妻も亡くしてしまいます。2つの悲しみと苦しみを同時に胸に抱いて生きています。そのSullyの住む田舎町で起こった出来事、「亡くなった人からの電話」。これは奇跡なのか、大きなペテンなのか、いずれにしても人々の心は大きく揺れ動きます。 人は決して強い生き物ではありません。弱くて助けを必要としています。そんな人々の弱くて切ない心をMItch Albomが優しく描きます。 あまりにありえない話ですので、どのようにエンディングに持っていくのか、途中心配にもなりましたがそんな心配は杞憂に終わりました。さすが、MItch Albomです。読んだ後、優しく爽やかな気分になりました。 英文もこれまでの彼の作品と同じく読みやすいものですので、ヒューマンストーリーが好きな人は是非手に取ってみてください…

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The Time Keeper

「時間が足りない。」「あとどれだけ時間があるかな。」「時間が止まればいいのに。」など、人の生活に時間が大きく関わっています。 今回のお話は、その「時間」に関わるお話です。 太古に生きたAlli、現代に生きる高校生Sarah Lemonと大富豪Victor Delamonte、何の脈絡もない3人のストーリーが、ミッチ・アルボム氏のこれまでの作品同様、短い章立てで代わる代わる語られます。 普通に考えれば絶対に出会うはずのない3人のストーリーが絡み合い、最後には、時間の持つ意味が明らかになります。 アルボム氏の”Five people you meet in heaven" (http://learnfrombooks.at.webry.info/200812/article_8.html)は「人生の意味」に関する優しさに満ちあふれた素晴らしいストーリーでしたが、今回の作品は「時間」に関する素晴らしい寓話であり、また同時に、時間に追われる現代人へのメッセージです。 時間には意味があるのです。その意味は、この本を読んで、皆さんの目でご確認ください。 氏の他の作品同様、英語は非常に読みやすく、多読に慣れていない人でも読みやすいものです。また、上述のように、章立ても短いので少しずつ読み進める事もできます。是非、ご一読を 難易度 ★★★☆☆ 満足度 ★★★★★ The Time KeeperHyperion Mitch Albom Am…

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Have a little faith

吉田松陰が安政の大獄で牢につながれた時、松陰の妹が法華経の経典を送り、「大変な苦労をされているかと思いますが、法華経を読んで心を落ち着けてください。」と松陰に伝えたところ、松陰は「仏教など心の弱いものがすがるものだ。」と取り合わなかった、というエピソードを聞いたことがあります。 日本では、宗教という言葉にはなぜかネガティブな感覚が付きまといますが、それは、今回ご紹介するこの''Have a little faith''の舞台、アメリカでも同じようです。 今回ご紹介するこの''Have a little faith''、そんなアメリカ社会の中で生きてきたユダヤ教の神父、Albert Lewis が、著者であるMitch Albomに''Will you do my eulogy?''(自分のお葬式で追悼の言葉を言ってもらえませんか)と依頼するところから始まります。(Mitch Albomは、このブログでも紹介してきた''Tuesdays with Morrie''、''The five people you meet in heaven''、''For one more day''の著者です。) そして、なぜ、自分なのか?と自問自答するMitchとThe Reb(Albert)の不思議な付き合いが始まります。MitchとThe Rebの付き合いは8年間にも及び、二人の会話は、信仰についてから、お金について、自分の住む地域について、幸せについて、というように、「いかに人生を生きる」か…

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Tuesdays with Morrie (Audio Book)

このブログを読んでいただいている皆さんは、英語多読に挑戦しておられる、もしくは、英語多読に興味を持っておられる方が多いと思うのですが、オーディオブックを活用しておられる方はおられるでしょうか オーディオブックの利点は、 1.リスニング教材として使用できる。 2.自然な、発音・アクセント・イントネーションを学ぶことができる。 3.移動時に携帯用音楽プレーヤーで聞くことができる。 などが、挙げられます。 それに加えて、今回ご紹介するこの"Tuesadays with Morrie”のオーディオブックは、著者であるMitch Albom 自らの朗読で録音されているので、著者のメッセージがよりクリアに伝わるという利点を挙げることができます。 これまでにも、この"Tuesdays with Morrie”をご紹介してきましたが、 (参照: http://learnfrombooks.at.webry.info/200810/article_4.html、http://learnfrombooks.at.webry.info/201001/article_3.html) このオーディオブックでは、敬愛するMorrie先生と著者Mitch Albom との間で交わされた会話が、著者自らの肉声で再現されます。 "Tuesdays with Morrie”を既読の人も、未読の人も、是非、Life'…

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初めてのペーパーバック -ヒューマンストーリー編ー

初めてのペーパーバック、「推理小説編」、「児童文学編」、とご紹介してきましたが、第3弾として、「ヒューマンストーリー編」をお送りします。 まず、1冊目は何といっても、''Tuesdays with Morrie'' スポーツジャーナリストとして活躍していたMitch Albomのデビュー作。 忙しい日々に流された生活の中で、ふとTVを見ると、画面には病気に侵された恩師(Morrie先生)の姿が・・・。 大学時代、MitchはMorrie先生の授業を毎週火曜日に受け、いろいろなことをMorrie先生から学びました。 卒業後、Morrie先生に会うことは1度もなく16年が過ぎてしまいましたが、病気のMorrie先生に会いに行こうと決心します。 恩師はかつての教え子を暖かく向かえ、再び、毎週火曜日にMorrie先生の最後のレッスンが始まります。 暖かい師弟愛の中で、「生きる」ということが語られていきます。 わかりやすいシンプルな言葉で書かれています。是非、原書で読んでみてください。 2冊目は、Mitch Albomの第3弾 ''For One More Day'' 自殺を図り、奇跡的に一命を取り留めた元メジャーリーガー、Charles ''Chick'' Benetto。 仕事もうまくいかず、家族に捨てられ、自殺しようと決めた''Chick''。 自殺を試みるが、目を覚ますと、何とそこには8年前に死んだはずの母親の姿が・・・。 …

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How starbucks saved my life

順風満帆に勤めていた会社から突然解雇を言い渡されたら、あなたなら、どうしますか この物語は、アメリカの大手広告代理店 J.Walter Thompsonの役員だったMichael Gates Gill が50歳を過ぎて、突然会社から解雇を言い渡されて、そこから立ち直っていく物語(自伝)です。 若返りを図る会社、しかも自分の元部下から突然首を言い渡されたMike。 それならと自分で会社を興すもうまくいかず、有り余った時間をつぶすために入ったスポーツクラブで、女性と関係を持ったら、なんと妊娠・出産。 よって離婚、・・・とこれまた見事な転落人生。 だんだん、蓄えも少なくなり、なんとかして仕事を見つけなければ・・・、とあせるMikeがゲットしたのは、スターバックスのバリスタ。 上司は、28歳の黒人女性。計算が苦手でレジに立つのも怖々。でも、仕事がないと生きていけないMikeはここで何とかがんばるしかありません。そして、そんな彼が最初に取り組んだのはトイレ掃除。過去の自分を捨て、とりあえず必死に仕事に取り組みます。 不器用ながら必死にがんばる姿は、時に滑稽でもありますが、この…

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For one more day

''Let me guess. You want to know why I tried to kill myself.''というショッキングな出だしで、Mitch Albomの3作目、''For one more day''は始まります。 この作品は、自殺を図り、奇跡的に一命を取り留めた元野球選手、Charles ''Chick'' Benettoのストーリーです。 仕事もうまくいかず、家族に捨てられ、自殺しようと決めたCharles ''Chick'' Benetto。 死ぬ前に、子供の頃に住んでいたPepperville Beachにある家を一目見ようと思い、銃を車に入れ、高速道路を突っ走ります。出口を逃し逆走したその時、トラックと正面衝突。 幸い、一命は取り留めたものの、彼の希望は自殺。 故郷、Pepperville Beach まで傷だらけで歩き、自殺を試みる。 次に、Chickが目を覚ますと、何とそこには8年前に死んだはずの母親の姿が・・・。 Charles ''Chick'' Benettoが過ごした奇跡の1日。 戸惑う''Chick''と、昔のままの母親''Pauline'' 親子の愛が可能にする一人の人間の再生の物語。 ''Tuesdays with Morrie''、''Five people you meet in heaven''と同様、この作品も非常に読みやすい英語で書かれています。Mitch Albomが贈る親…

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The Five People You Meet In Heaven

Tuesdays with Morrieの著者、Mitch Albomの2作目''The Five People You Meet in Heaven''。 死んだ人は天国で先に死んだ人々と会うことができるということは、日本人もよく話するかと思いますが、この小説は、事故で亡くなった遊園地の整備士、Eddieが天国で会う5人の人間との出会いを描いたストーリーです。 ですので、この小説は、人の一生の最後、死の場面からスタートします。 生前、Eddieは戦争で傷を負った膝のせいで自分の人生はうまくいかない、自分はついていない、と言いつづけていましたが、本当にそうだったのでしょうか? それは、天国で彼が会う5人の人間が彼に教えてくれます。 1つ1つの出来事にも、必ず別の見方ができます。 自分が生きている間は、自分の目からしか見ることできませんが、その1つ1つの出来事について、5人が5人の目から見たストーリーをEddieに語ります。 自分の悲劇は、本当に悲劇なのでしょうか? 自分が運が悪い、というのは本当に運が悪いのでしょうか? 一人一人の人生に、たくさんの人生が絡み合い、人生が進んでいきます。 そう、あなたの人生はあなただけのものではありません。 英語は、Tuesdays with Morrieと同様、非常に読みやすいものです。 Tuesdays with Morrieを読んで気に入った人は、是非読んでもらいたい作品です。 難易度 ★★★☆…

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Tuesdays with Morrie

スポーツジャーナリストとして活躍していたMitch Albomの作家デビュー作。 本屋さんでも良く見かけますし、映画にもなったので、ご存知の方も多いかと思いますが、この本は、洋書初心者の方でも読みやすく、また、同時に読者に爽やかな感動をもたらすことができる作品です。 この作品では、スポーツジャーナリストとして活躍していたAlbomが、忙しい生活の中、たまたま、見たテレビ番組で大学時代の恩師であるモーリー先生が、ALSという不治の難病に侵されていることを知り、16年ぶりに会いに行く、というところから始まります。 そして、モーリー先生が亡くなるまでの数ヶ月、大学時代と同じく毎週火曜日にモーリー先生に会いに行き、人生についての最後のレッスンを受けます。忙しい毎日でついつい忘れそうになる大切なことをモーリー先生は優しく教えてくれます。 個人的に、Mitch Albomの作品を読んで、いつも思うことは、この人の暖かい人柄が英文の中から浮き上がってくるように感じられるということです。よく字は人を表す、とか文章は人を表す、とか言いますが、英語でも同じだな、というように、この人の英文を読むと思います。 Mitch Albomは、この後 ''The five people you meet in heaven''、''For one more day'' と引き続き、心温まるストーリーを発表しています。''Tuesdays with Morrie'' に心打たれた人は引き続き、Mitch …

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